「いつまでも新人、仕事をおしつけられてばかり」を転職で解消

みなさんこんにちは薬剤師5年目のAともうします。今回は私が薬剤師として転職活動をしたときのことを紹介していきたいと思います。みなさんも転職を考えている場合はぜひ参考にしてみてください。

転職をしようと思った経緯

まず私は薬剤師国家試験を合格してからすぐに地元の薬局へ就職しました。その薬局は俗に言う「調剤薬局」ではなく、在宅医療の往診業務もあるところでした。もともとは薬剤師数も多かったようですが、私が就職したときには慢性的な人手不足になっていました。当時、人手不足のことはそこまで気にしていなかったです。その理由として以下の2点がありました。
・ 薬剤師試験という貴重性のあるもの
薬剤師試験は年々合格率が下がっていて、薬学部を志望する学生数も少なくなっています。その資格を取得できる人はごくわずかで希少価値のある薬剤師を辞める現役世代はいないと思っていました。さらに、平均初任給よりも高額な給与だったので人がすぐ入るものと思っていました。平均して10%は高かったです。
・ 田舎なので就職する場所が少ない
私の地元は本当に田舎の市なので薬剤師として戻って来た人も就職する場所は少なく、いつか同じ職場に新入り薬剤師が増えていくものだと思っていました。

実際の現場は?

結論から言ってしまえば私が前の職場から転職しようと思った一番の原因は人員不足です。私が就職して4年間で3人の新入り薬剤師が就職してきましたが全員1年程度で退職してしまいました。その理由は後述で紹介しますが、全員同じです。もちろん私もその退職理由が当てはまります。
しかし、個人的に何よりも大きかったのは人手不足ですね。
人手不足は深刻でした。職場で実際に薬剤師業務を行っているのは5人です。その5人で外来の調剤から、10施設ある老人施設の入居者さまの調剤・配達、訪問診療への同行を行います。正直、猫の手もかりたいとはこのことかと思いました。

当時の業務スケジュール
では、私がどのようなスケジュールで1日を過ごしていたのでしょうか。そのスケジュールを覚えている限りで列挙していきます。
まず、その前に人員不足について追加で触れておきます。よく、人員不足だとしても自分の立場がどうだったのかで変わりますよね。例えば中間管理職だったら板挟みで辛い、上の立場だったら教育をしなければいけない。などです。
私は就職4年目にして、職場内では一番下でありながらすべての仕事を他の薬剤師同様にこなしていました。また、結婚していなかったので既婚者の薬剤師とシフトを交換・または休みを少なくすることもありました。
少し話が逸れてしまいましたが勤務スケジュールです。
基本的に日曜・祝祭日ともう1日休みが貰えて、シフト制でした。シフトは1か月前に申告すると有給休暇が取得できるはずでした。
しかし、職場にいた先輩薬剤師の一人が土日休みの固定でなければ不機嫌になってしまう面倒な人でした。学会や提携クリニックとの会食など企業的な事情でも土日休みのスケジュールからずれてしまうと不機嫌になり、職場の雰囲気も悪くなるほどです。 そんな先輩薬剤師を配慮して、その人だけ土日固定シフト・他の薬剤師でシフトを組むことが多かったです。当時の職場は私以外、全て既婚者で子供もいました。共働きの家庭もあり、子供の急な体調不良や学校行事などがあれば私が代わりに出勤することもしばしばです。
私が多かったのは火曜と日曜休みでした。出勤日は8時までに出社して調剤薬局の掃除・オープン業務を行います。毎週水曜日には残薬チェックを行い必要な薬を発注していました。職場で新入りということもあり先輩薬剤師が出勤するまでに一人で全てこなすのは大変でした。
一度、業務内容について上司に相談してみました。そのときは人員をできるだけ早期に採用することで負担を少なくするというものでした。その後、2か月程度で新入りさんが入ってきたので「意外と言えば対応してくれる」と思っていましたが、その新入りさんが案の定すぐに抜けてしまいました。同じ境遇を経験していたので同情できますが、薬剤師という狭い業種でこんなに早く退職してしまうのに驚きました。
一人だけ土日固定シフトの上司はその分、仕事をするかといえばそうではないです。実際に書類作成業務などは私が行うことが多かったです。

ある出来事
人員不足が原因で職場を辞めたにしては長い時間働いていたと思っていませんか?本当はもう少し早く辞めたかったです。でも、辞められなかった事情がありました。それが土日休み固定とは別の上司の存在です。
この上司は本当に良い人で、私のことを心配してくれていました。既婚者ではありますが私の仕事を少しカバーしてくれたり、休日を変わりに取らせてくれたりと後輩の私のためにも気を使ってくれていました。今思えば私が退職してしまうと一番後輩になってしまう関係で優しくしていたのでしょうか。
私もそんな上司のことを考えて、やめることに気が引けていました。会社のためではなく、この上司のためにもう少し働いてみよう。そんな思いが私の中にありました。
私が体調を崩してどうしても出勤できない日にもその人は休日出勤をしてくれました。でも、そんな中ある思いが上司と私の中に生まれました。
「ここまでして働かなければいけない職場ってなんだ?」ということです。
世間一般で言えばブラック企業に分類されますよね。そこまでして働かなければいけない仕事はないと思って転職しようと決意しました。

転職する上でのネック

やはりネックになったのは上司の存在です。日頃からお世話になっていた上司には転職する旨をあらかじめ報告しました。そうすると上司も「一緒に転職したい」と言ってくれました。上司は年齢が33歳でした。薬剤師としては転職するにもまだまだ若いと思ったので私と上司がともに転職に成功したらそれだけで良いと思っていました。
さて、転職する上でどのようにして転職活動をすれば良いかよくわかりませんでした。まずは大学(薬学部)時代の同期に連絡をしてみました。同期の中には転職をすでに経験している人がいたからです。
転職経験がある同期に話しをしてみると転職サイトか知り合いのどちらかが主であることを教えてもらいました。確かに自分が新卒就職するときにも薬剤師に特化した求人サイトや部活やサークルのつながりや知人からの紹介などで調剤薬局などを選んだ経験があります。転職はどっちでした方が良いか話しをしてみました。
その結果、転職サイトの方が良いだろうという助言をもらいました。上司にもその話をしたところ、上司も転職サイト経由で転職するのが良いと考えていたようです。その理由として知人や先輩・後輩からの繋がりで紹介された職場ではまた不満が出てしまったときに辞めにくくなってしまうからです。
こんなことを考えている段階で職場に対して信頼が置けていないことがわかりました。前の職場で過度な労働を行ったことがトラウマになっていました。

転職サイトは何を使った?

転職サイトは様々です。大手転職サイトでも薬剤師の求人は少なからず出ていますが、薬剤師という職業に特化したものではないです。また、前の職場で働きながら転職活動をする必要があったので出来るだけ一括で求人情報を調べられる方が良かったです。
そこで利用したのがUP薬剤師という転職サイトでした。この薬剤師サイトは窓口になる登録フォームに自分の情報や希望する就業内容を入力するだけで3社分の転職サイトから求人情報を手にすることができます。 では、ここから転職サイトでUP薬剤師を使用して良かったことを紹介していきます。
・ しつこくなかった
これが一番良かったです。しつこくなかったということで転職活動を自分のペースですることができました。だからと言って連絡が遅いというわけではなく、しっかりと連絡が欲しい時は連絡をくれたのでありがたかったです。よく転職サイトを利用すると電話が鳴り止まない、メールやDMが送り続けられるなどを連想していましたがそんなことはなく、安心できました。
・ 求人の開拓をしてくれた
実際、私が転職で希望したのは「人材が多く、休みが取れるところ」でした。しかし、人材数は多いものの実際に希望休や有給休暇を取れるところは少なかったです。次項でも紹介していきますが転職サイトは良いところだけでなく悪いところも教えてくれました。
最初に紹介してくれた数箇所の薬局では有給休暇の申請や希望休の取得率が平均数よりも低いとの話でした。他の条件面では本当に申し分なかったのですが前の職場で休みが取れないことが原因で悩んでしまったので条件面で外すことはできなかったです。 躊躇していると話をよく聞いてコンサルタントの方が一生懸命探してくれたのは大きかったです。
・ 良いところではなく悪いところも教えてくれた
転職サイトは転職させることをメインで考えていてすぐに転職させようと良いところしか教えないものだと思っていました。しかし、UP薬剤師に登録されている3社の転職サイトさんはどこでも良いところも悪いところも教えてくれました。
休みの取りやすさや給料面でも入ってみないとわからないところを入る前からわかるのは大きかったですね。
・ コンサルタントが付いてくれる
前の職場で働きながら転職活動をしていたのでコンサルタントが付いてくれて転職活動をできたのは大きかったです。私がやったことは希望する条件面を入力したくらいで、他はコンサルタントがメインでやってくれました。必要なことは連絡してくれますし、綿密なやりとりが必要な場合は細かく電話対応もしてくれるので転職活動がしやすかったです。

1社選んで転職活動

UP薬剤師の中でも1社親身になってコンサルタントの方が尽力してくれたのでその会社で転職活動をしました。上司にも話をしたところ同じ会社で転職活動をしたいとのことだったので紹介しました。同じコンサルタントの方が担当になってくれたので安心できました。
数名、その会社経由で転職活動をした人がいるようで会社の人は転職先の内情をよく知っていました。有給休暇の取得しやすさで一番好評だった薬局さんへ最終的に転職することにしました。
転職会社さんから数名就職している関係で話がとんとん拍子に進んだのも良かったです。会社を紹介されて、会社の人事担当者との面談をしたその日に転職先が内定しました。
正直、ここまで簡単に転職できるとは思わなかったので良かったです。

転職してみてどうだったか

転職して良かったですよ。もちろん。前の職場のように休めない状況ではないし、休みをもらうのさえ申し訳ないと思わなくなりました。人材は多く、有給休暇の取得も事前に転職会社の方から説明があった範囲でした。
また、私が当初思っていたよりも転職活動というのは簡単で楽だった印象があります。自分で薬剤師の求人サイトをネットサーフィンしていき、各薬局さんへ連絡をしていたらどれだけ大変だったことでしょうか。
上司も同じように転職するのが楽だったと言っていました。転職活動をするには時間や労力が必要だと思っていましたがそんな時代は終わったのだと思います。
転職サイトから紹介された場合でも必ず面接をしなくて良いわけではなく、自分が興味あったものだけを取捨選択できたのは良かったです。薬剤師に特化した転職サイトだったからこそ薬剤師の勤務スケジュールや生活まで考慮してくれて円滑に転職活動することができました。
転職活動するなら絶対一括に求人情報を請求できるサイトを活用した方が良いです。